サラリーマンは個人事業者よりオトク?~給与所得控除というシステム~

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年末調整の時期になると、サラリーマンの方は「どれだけ還付金が返ってくるのかなぁ?」と期待に胸をふくらませている人も増えてくるのではないでしょうか?
たいていの人は年末調整で還付金が返ってくるコトが多いです。
中には住宅ローン控除などで十数万円も還付になる人もいるくらい。
これはちょっとしたボーナスと呼んでも良いくらいかもしれません。

なぜサラリーマンの方はこのように年末調整をすると還付金が返ってくるのでしょうか。
それは給与所得者であるサラリーマンにのみ認められている「給与所得控除」という税の優遇措置があるからなのです。

給与所得控除とは?

それでは給与所得控除とはいったいどういったものなのでしょうか。

簡単に言うと「給与所得控除」とは、所得税や住民税を計算する時、実際に受け取った年収から差し引くことのできる控除のことをいいます。

例えば年収500万円、税率が20%の人の場合、所得控除が無いものとして1年間の税金を計算してしまうと
500万円×20%=100万円
という税額になってしまいます。

ところがサラリーマンの場合、年収500万円だと150万円ほどの給与所得控除があるので、それを用いて計算すると
(500万円ー150万円)×20%=70万円
という税額になるのです。

このようにサラリーマンはサラリーマン(給与所得者)であるというだけでオトクになっているのです。

なぜ給与所得控除というモノがあるのか

それではなぜ給与所得控除というモノがあるのでしょうか。

それは「サラリーマンでも経費がかかる」という考え方に基づいています。

サラリーマンであっても、仕事をするためには経費が掛かります。
交通費や出張手当などは会社が負担してくれるかもしれませんが、仕事できるスーツや会社まで通勤するための車、日常使う名刺入れや文房具などは自前で用意することも多いはずです。
また仕事を万全にこなすためには日々の体調管理も必要ですし、仕事に役立たせるために英会話や資格の勉強をしている人もいるでしょう。

その点、個人事業者であれば仕事に使うクルマや事務用品、技能習得のための費用は事業の経費にすることが出来ます。
スーツなども要件を満たすことが出来れば経費にすることも可能です。

スーツは個人事業の経費にしてもいいの?
個人事業主の方の確定申告のお手伝いをしているとき、よく聞かれることがあります。 それは「スーツって事業の経費でおちないの?」と...

サラリーマンの中に「個人事業者だけ経費を認めて私たちは認めてくれないなんてズルイ!」と言う人もいます。
ただ、そうは言ってもいちいち経費を集計するのも大変ですし、チェックする方も手間がかかってしまいます。

そのような方の意見を組み入れて、年収に応じて必要経費を概算で認めてくれる給与所得控除というシステムが生まれたのです。

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実は概算ではなく、実際に支出した金額に基づいて控除額を計算する「特定支出控除」というシステムもあります。
ただ現実的には、実際にかかった経費を積み上げていく特定支出控除よりも、概算で経費を認めてくれる給与所得控除の方が有利になるケースが圧倒的に多いのです。
(いくらサラリーマンだって経費がかかるといっても、年間で百万円以上仕事にプライベートのお金をつっこむ人は少ない・・・ということです)

そういう意味では、逆に個人事業者よりもサラリーマンの方が有利なのです。

 

 

高額所得者は上限が引き下げられた

給与所得控除は以下のような計算式で求められます。

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給与所得控除はその人の年収によって変わってきます。
給料の収入が多い人ほど控除額も大きくなっていきます。

例えば年収100万円の人であれば、
① 100万円×40%=40万円
② 65万円
のいずれか大きい金額なので65万円ということになります。

年収500万円の人であれば154万円、1,000万円であれば220万円、1,500万円であれば245万円と少しづつ増えていきます。

この点で「お金持ちを優遇している!」という批判があったので平成25年からは1500万円を超えた場合についてはそれ以上の増加はストップ、平成28年からは上限が1,200万円、平成29年からは上限が1,000万円で頭打ちとなります。
お金持ちにとっては踏んだり蹴ったりですね。

個人事業者が特典を受けるには法人化すればよい

この「給与所得控除」という制度は、サラリーマンだけが受けられるわけではありません。
お給料をもらっている人が対象になるので、パートやアルバイトはもちろん、会社の経営者である役員でも受けられることができます。

ですので、フリーランスや個人事業をしている方が給与所得控除の特典を受けるためには、「事業を会社にする=法人成り」をして、作った会社からお給料をもらうようにすればよいのです。

例えば個人事業で500万円の課税所得があった場合、所得税が約57万ほど発生します。
仮に法人成りして、その所得分500万円を給料としてもらった形にすれば、所得税は約26万円ほどになります。
なんと半分以下になる計算です。

 

もちろん、他にも様々な要因がありますので一概に有利になるとは言い難い面もありますが、法人成りする一つの大きなメリットは「事業所得を給与所得にシフトできる」ということなのです。

事業の法人化を検討している方は、この部分をよく覚えておくようにしましょう!

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すずき会計代表 税理士 行政書士 小田原・湘南地域を中心に地域密着で中小企業をサポート。 「走る税理士」としてトレイルランニングで百名山制覇に挑戦中! 相続や事業承継などに特化した「小田原相続サポートセンター」や起業家を支援する「小田原会社設立開業サポートセンター」などを運営している。

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