将来の不安よりも「空室」という不安に勝てるか~ワンルームマンション投資~

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「老後の収入が年金だけだと不安だから、今のうちにマンションなどに投資して副収入を作りたい・・・」
そのようなご相談を受けることが良くあります。

将来に備えて、年金以外の収入を作っておきたいという人の気持ちは良く分かります。
マンションなどの不動産投資をしておけば、家賃収入などで老後の生活費が確保できると思われるかもしれません。

ただ、ちょっと待ってください。
「将来の収入が不安」という理由でマンション投資をするなら、別の将来の不安が増えるだけかもしれませんよ。

不動産投資のセミナーやノウハウ本はいっぱいあるけれど・・・

確かに今の社会は少子高齢化が進んでいるので、現在の年金制度が続いていくかどうか不安に思われている方も多いでしょう。
年を追うごとに年金の支給額も減少していますので、老後に自分の年金がどれだけもらえるかは分かりません。

そんな不安だらけの老後に備えて、30歳~50歳のうちからアパートやマンションなどの不動産投資を始めようとされている方が多いようです。

実際に、都内を中心として「ワンルームマンション投資セミナー」など一般のサラリーマン向けの不動産投資セミナーが多く開催されています。
また、本屋などに行けば「不動産投資」に関する書籍がいっぱい並んでいます。

セミナーや書籍などでは

▼ 初期資金がそれほどないサラリーマンなどでも、銀行などで融資を受ければ不動産投資は出来る
▼ 都内や駅近の物件であれば、まだまだ資産価値は上がっていく
▼ 年金だけでは暮らしていけないので、安定した不動産収入があると生活も豊かになる

などと宣伝文句を並べて、今が不動産のお買い得な時期だということをアピールしています。

うちの事務所にも、マンション販売業者などから「マンション買いませんか?」という営業電話がかかってきます。

その時の売り文句は
「将来の安定した収入の確保のために今の内から新築の投資マンションを持っていた方が良いですよ」
という内容のものです。

新築マンションは不動産投資に向いていない

今の都内の新築ワンルームマンションの相場は20㎡程度の部屋で2,500万前後。
仮に首都圏で2,500万円程度の中古物件を探すと、築10年程度で40㎡くらいのマンションを購入することができるようです。
ただ、いくら立地条件が都内であったとしても数年がたってしまえば所詮は中古物件です。

新築では2,500万円の価値があったとしても、1回登記されてしまえば中古扱い。
2~3年程度たってしまえば70%ほどに評価は下がってしまいます。

新築を買うリスクと言うのは、本来の不動産の価値に「新築というプレミア」が付加されているというコトを覚えておいてください。
「新築」という響きは確かに魅力的です。
ただ自分で住むわけでは無いので、そこにこだわってもあまり意味がありません。
極端な話、新築で入居が決まっても、その人が短期間で出ていってしまえば、次の募集はもう「新築というプレミア」は使えないのですから・・・。

不動産投資をやるなとは言いませんが、少なくとも新築マンション投資はやめた方がいいと思います。
かなりのリスクを背負わなければなりませんよ。

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一番のポイントは「安心できない」ということ

私も数年前に中古のワンルームマンションを購入して不動産投資をしたことがあります。
投資自体に興味があったこともあるのですが、お客様から不動産投資について相談された時、自分が実際に体験しておいた方が説明しやすいと思ったからです。

その時に購入した物件は、神奈川県内の海老名という場所。
小田急線・相鉄線・JR線が3線乗り入れるターミナル駅で、駅から徒歩5分の築20年ほどの6階建てマンションの最上階でした。
購入した金額は400万円弱ほどで年間家賃収入が48万円ほど、管理費や固定資産税などの支出が15万円ほどだったので実質の収支はプラス30万円ちょい。
実質利回りで考えれば8%程度ということになります。

入居者がついている状態で購入したのですが、購入から約1年後に入居していた方が退去してしまいました。
入居していた方が大学4年生だったので、卒業と同時に出ていってしまったのです。

その3ヶ月後に次の入居者が決まったのですが、新しい入居者の方が決まるまではずっと不安でした。
「もしかしたらこのまま空き部屋になってしまうんじゃないかなぁ」
同じマンションの下の階ではずっと募集中の張り紙が貼ってあったので、さらにその不安が募っていったのです。

比較的に短期で次の入居者が決まったので良かったのですが、この気持ちは今でも忘れられません。

「将来の収入の不安を無くしたいから不動産投資をしたい」と思っている方は、この「空室時の不安」というものを覚悟しておかなければなりません。
不安を無くすための投資によって、別の不安を抱えてしまったら本末転倒なのです。

ちなみに新しく入居が決まった方は大学1年生でした。
もう空室の不安を味わいたくなかったですし独立のための資金が必要だったこともあったので、その入居者の方が大学3年生の時にマンションは売却してしまいました。
海老名駅は再開発で人気エリアになったので、買った時よりも高い420万円で売れたのはラッキーでしたけどね。
(意外に不動産の目利きは出来ていたかも?)

マンションやアパートなどの不動産投資には、利回りなどと同じくらい「空室リスク」に耐えられるだけの資金力と精神力が必要です。
もしその覚悟が無いのであれば、不動産投資はやめておいた方が良いですね。

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すずき会計代表 税理士 行政書士 小田原・湘南地域を中心に地域密着で中小企業をサポート。 「走る税理士」としてトレイルランニングで百名山制覇に挑戦中! 相続や事業承継などに特化した「小田原相続サポートセンター」や起業家を支援する「小田原会社設立開業サポートセンター」などを運営している。

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