アパートを建てれば相続税が少なくなるってホント?~時代遅れの相続税対策~

平成27年に改正相続税法が施行され、今まで以上に相続税について注目が集まっていますね。

昨年から新聞や週刊誌などでも、様々な相続税対策の記事が目立つようになってきました。

いろいろと相続税対策と呼ばれるモノがありますが、なかでもオーソドックスな相続税対策の手法の一つが「アパートを建築する」という方法です。

ただ最近ではその方法の効果も薄れてきてしまっているのです。
本当に効果があるのかどうか、そのメリット・デメリットについてもう一度考えてみることにしましょう。

 

相続税対策としてアパート建築は有効なのか

相続税対策のなかで、もっともポピュラーな方法として挙げられるのが「アパートやマンションを建設する」という手法ではないでしょうか。

なぜアパートを建設すると相続税対策になるのか。

その理由とは、土地の「貸家建付地による評価減」と建物の「借家権による評価減」という2つの効果により、相続税の対象となる財産の評価を下げることが出来るからなのです。

▼ 何も無い更地よりも、上に建物がたっている方が自由に使いづらくなってしまうので評価が低い
▼ 自分で使う建物よりも、人に貸して使われている方が事由に使いづらくなってしまうので評価が低い

上記のような理由から、財産の評価が下がることになるのです。

アパートではなくてテナントビルや賃貸オフィスなどは?

都市部では良いかもしれませんが、地方ではよほど立地条件が良くない限り、空室になるリスクが高いのが現状です。

なので、ある程度は入居が見込めるアパートの方が需要が多いため、「相続税対策=アパート経営」ということになるのです。

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2015.10.25

アパート建設でどれだけのメリットがある?

それでは、土地の上にアパートを建設すると、どれくらい節税効果になるか考えてみましょう。

アパート自体はその敷地である土地とアパートと言う建物で構成されています。まずはアパートの建物部分を考えてみます。

建物は本来の評価の70%相当まで下がる

建物の相続税の評価は、固定資産税の基準となる建物評価額で評価されます。

だいたい新築時の建築価額に対して60%前後となるので、もし5千万円でアパートを建築した場合の新築時の評価額は3千万円ほどになりますね。

さらに、アパートに入居者がいると借家権割合というものが控除されます。

約30%ほど減額されますので、3,000万円×70%=2,100万円がアパートの評価額となります。

敷地は60%相当まで下がる

次に、アパートの敷地である土地については、路線価というもので評価されます。

路線価は、売買価額などの時価に対してだいたい80%程度になると言われています。

仮に5,000万円の時価の土地であれば、相続税評価は4,000万円ほどということになりますね。

さらに、アパートが上に立っているので貸家建付地として80%ほどの評価になります。

ですから、4,000万円×80%=3,200万円がアパートの敷地の評価となります。

アパートを建てると評価は半分くらいまで下がる

つまり今回のケースですと、土地と建物を併せて5,300万円が評価金額となり、何もしない場合に比べて約半分ほどの評価となることが分かります。

また、アパートを借入金で建築すれば、借入金はマイナス財産として控除されます。

アパートの敷地については「小規模宅地の評価減」と言う特例の対象にもなるので、最大で敷地面積の200㎡までは50%の減額も可能となるのです。

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2016.03.24

アパートから副収入も入ってくる

また、アパートというものは入居者さえいれば、安定した収入として生活の基盤にもなります。

もし、将来的に入居の需要が見込まれるのであれば、安定した老後資金などにも使えますよね。

アパート建設会社やハウスメーカーなどは、この「相続対策」と「安定収入」の2つの効果でアパート建設を勧めてくるかと思います。

 

なぜ評価が下がるのか?ということを考えれば見えてくるデメリット

ただし、アパート建設はメリットばかりではありません。

基本的に、アパート建設などの相続税対策で不動産の評価を下げるということは、実際の不動産の価値も下がっているということを忘れてはいけません。

実際に不動産の価値が下がってしまうからこそ、国も財産の評価を下げることを認めているのです。

実際に土地の上に古い家やアパートなどが建ってしまっていると、売りたい時になかなか売却をすることが出来ません。

特に地方では、アパートの賃料や需要も低いため、かなり投資に対するリスクが高くなります。

確かに相続税の評価は下がりますが、そのために本来の財産が目減りしてしまっては本末転倒となってしまいます。

また、アパートというものは実際に相続が起きた時に分割するのが大変になります。

分割したくても分けられないので安く売ってしまう・・・こんな事例を何度も見てきました。

まとめ

アパートを建設については、十分に検討をしてから行うようにしましょう。

建設会社やハウスメーカーなどは、基本的にオイシイ部分しか話をしてくれません。

周りにあるアパートの入居状況やこれからの町の移り変わり、人の流れなど5年も経てばガラッと変わってしまうものです。

アパートの建設は、将来の出口戦略もしっかりと考えないと大ヤケドすることになりますよ。

 

 

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【編集後記】

昨日からトレーニングを再開したのですが、やはり体を動かした方が体調が良いです。

【今日のトレーニング】

5:50/kmペースで11kmほどのんびりとジョギングしました。
少しづつペースト感覚を取り戻していきたいと思います。

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すずき会計代表 税理士 行政書士 小田原・湘南地域を中心に地域密着で中小企業をサポート。 「走る税理士」としてトレイルランニングで百名山制覇に挑戦中! 相続や事業承継などに特化した「小田原相続サポートセンター」や起業家を支援する「小田原会社設立開業サポートセンター」などを運営している。

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