たとえ資産が少なくても償却資産税の申告は「義務」です!~アパート経営者も例外ではない~

償却資産税というモノをご存知ですか?
土地や建物には固定資産税、自動車には自動車税といったように、モノを所有しているだけでかかる税金というものがあります。

償却資産税も固定資産税のうちの一つ。
会社や個人事業者が事業に使っている資産のうち、土地や建物、自動車以外のモノに課される税金です。
例えば工作用の機械やパソコン、自動車税の対象とならないユンボやフォークリフトのようなものにも税金が課されるのです。

実はこの償却資産税というモノは、一般的な事業を行っている会社や個人事業者だけに課されるわけではありません。
賃貸アパートやマンションなどを持っている人も、償却資産税の対象となるのです。

 

償却資産税は毎年1月末までに申告が必要

償却資産税というモノについて、もう一度確認しておきましょう。

償却資産税とは「事業などに使っている土地・建物・自動車以外の資産に課される税金」のことです。
法人税や所得税を申告する際に減価償却資産として計上した資産のうち、カタチがあるものと思っていただければイメージが湧きやすいかと思います。

例をあげるとすれば

▼ プレス機やレーザー加工機などの工作用の機械
▼ 飲食店などがテナント物件に自分で施した内装設備や厨房設備
▼ パソコンやコピーなどの事務用品
▼ フォークリフトやユンボなど、自動車税の対象とならないような建機重機

などが挙げられます。

こういった事業に使っている資産がある場合については、毎年1月31日まで(31日が土日の場合にはその週明けの月曜日まで)に、その資産がある場所の自治体に「償却資産税の申告」をしなければなりません。
この申告は義務ですので、たとえこのような資産を持っていなかったとしても「該当する資産が無い」という旨の申告をしなければならないのです。

 

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ただ申告をしたからと言って、申告をしたすべての事業者に対して償却資産税が課されるわけではありません。
償却資産税には免税店制度というものがあり、対象資産の合計評価額が150万円以下である場合には税金がかからないのです。

例えば、中古で購入したフォークリフトが100万円、パソコンが30万円、コピーが50万円ある事業者がいたとします。
申告した年の合計評価額が180万円だったとすれば、1年目には償却資産税は払わなければなりません。
ただ、課税対象となる資産は毎年価値が下がっていく(減価していく)ので、2年目の評価額は140万円になっている可能性があります。
このような場合には2年目には償却資産税はかかりません。

もちろん、また新しく資産を購入して増えていった場合には150万円を超えることもあります。
また、途中で資産を売却したり廃棄したりして無くなってしまう場合もあります。
ですから「毎年1月1日に所有している資産の状況」を申告する必要があるわけです。

申告しないと調査が来る

もし申告をしなかった場合、各自治体の担当者が「本当に資産が無いのか?」ということを確認するために現況調査にくることがあります。
自治体側としても申告自体が無ければ、その事業所に本当に資産があるかどうかということを確認しようがないのです。

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「申告しなければ税金は課せられない」ということを放置しておけば、真面目に申告して納税している人はバカらしくなってしまいます。
そのような不公平を避けるため、最近では特に自治体側の目も厳しくなってきました。

今後マイナンバーが普及して来れば、自治体側もそのような事業者を見つけやすくなります。
該当する資産が無い場合でも、キチンと申告さえしておけばそのような心配もなくなります。

 

建物以外のフェンスやアスファルト舗装に注意

そして注意しなければならないのは、一般的な事業を行っている会社や個人事業者だけではありません。
賃貸アパートやマンションを持っている方も申告が必要になる場合があります。

アパートなどを建設した場合、建物と併せて外構工事や駐車場工事をするケースが多いです。
そのような工事をした場合に、下記の用な資産を青色決算書の「減価償却資産の明細」に載せている方は償却資産税の申告が必要になります。

▼ フェンス・外構工事
▼ 駐車場舗装工事
▼ カーポート・サイクルポート
▼ 太陽光発電設備

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どうです?思い当たる節は無いでしょうか。
ちなみに水道工事や電気工事、ガス工事など建物付帯設備に係る工事は、建物自体の固定資産税に含まれているので償却資産税の申告は必要ありません。

特にある程度の規模で賃貸アパートを経営されている方は、上記の資産の金額も大きくなりがちですので注意してくださいね。

 

申告にはマイナンバーが必要になります

平成28年からマイナンバー制度がスタートした関係で、償却資産税の申告にもマイナンバーの記載が必要となります。

法人の場合にはネットなどで番号が調べられるのでそんなに大変ではないのですが、個人の場合には通知カードなどで確認が必要になりますので気を付けて下さい。
また、書面で書いて自治体の窓口で申告する場合には、申告書以外に本人を確認する書類が必要となります。

写真付きのマイナンバーカードであれば、それだけで大丈夫なのですが、どう考えても今年の1月末までに用意するのは難しいですね。
ですので、申告の際には「番号通知カード+運転免許証など」の両方を持っていく必要があります。

正直ちょっと面倒くさいです。
ちなみに電子申告であればマイナンバーを記載して送信するだけです。
本人確認なの面倒くさい手続きは必要ありませんので、これを機会に電子申告に切り替えてみるのも良いかも?

 

ABOUTこの記事をかいた人

すずき会計代表 税理士 行政書士 小田原・湘南地域を中心に地域密着で中小企業をサポート。 「走る税理士」としてトレイルランニングで百名山制覇に挑戦中! 相続や事業承継などに特化した「小田原相続サポートセンター」や起業家を支援する「小田原会社設立開業サポートセンター」などを運営している。