大学の都心回帰~中央大学も水道橋へ統合~

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私の高校生時代、大学受験のために受験勉強をしていた頃、多くの大学が東京都心から少し離れた郊外にキャンパスを構えていました。
東京西部の八王子や多摩には有名な大学がいっぱいありました。

そんな「キャンパス都市」「学園都市」と言われた街の風景も変わろうとしています。

中央大学が多摩キャンパスから移転

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東京都八王子市にある中央大学が、八王子市にあるキャンパスを水道橋に集約することを発表しました。

中央大学は2022年に法学部を多摩キャンパス(東京都八王子市)から東京都心の後楽園キャンパス(文京区)に移転する方針を明らかにした。
現在市ケ谷キャンパス(新宿区)にある法科大学院も後楽園に集約する。
受験生の確保が狙い。
同日発表した2016年度から10年間の「中長期事業計画」に盛り込んだ。
中央大法学部は法曹界に多くの人材を輩出した看板学部。
1978年に他学部とともに都心から多摩に移転した。
後楽園には現在、理工学部がある。
法学部の移転を踏まえ校舎を建て替える。
多摩にある他の文系学部を後楽園に移すことも検討しており、その際は用地を拡張する。
一方、多摩には健康づくりやスポーツ振興などに関する新学部を設置する。

中央大学の法学部と言えば、同大学の代名詞と言ってもいいような看板学部です。
そんな看板学部であっても、最近は生徒の志願率が下がっているんですね。

明治大・青山学院大、立教大、中央大、法政大の5つの大学の頭文字をとって「MARCH」と総称されますが、この5つの大学のなかでも中央大学の志願率の低下は顕著なようです。

その最大の理由というのが「大学が郊外にあって都心部から通学しにくい」というコトらしいのです。。
都心部から離れた大学は敬遠されてしまうんですね。

郊外の大学は通学に不便・・・

その大きな要因の一つは、大学生をもつ親の経済力の低下にあるとも言われています。
大学での学費を払うのも大変なのに加えて、子供を下宿させるための仕送りまで面倒みるとなればさらに苦しくなります。
また、奨学金に対する考え方も「国などからの援助」というよりも「国などからの借金」という意識に変わってきました。
借金してまでわざわざ遠くの大学に行くのか・・・という考えになってしまえば、自宅から通える範囲の大学を選ぶのも当然かもしれません。

ちなみに早稲田や慶応など、都心部にある大学に通う学生のうち、1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)出身の学生が7割ほどを占めています。
都心部にキャンパスがあれば、何とか自宅から通える・・・ということで、都心部の方が人気になるのは必然でしょう。
キャンパスが八王子にあったとすれば、東京や神奈川は大丈夫でも埼玉や千葉から通学するのはちょっと厳しいのが実情です。

大学の都心回帰

「大学が都心部に回帰していく」という傾向は顕著になっています。

東京近郊の例をあげるとするならば

▼ 青山学院大学・・・厚木や相模原キャンパスを渋谷区に統合
▼ 大妻女子大学・・・狭山や多摩キャンパスを千代田区へ統合
▼ 東京理科大学・・・埼玉県久喜市のキャンパスを神楽坂に統合
▼ 東洋大学・・・埼玉県朝霞市から文京区へ統合

ほかにも拓殖大、東京家政大、立正大、国士館大などでも都心回帰が続いています。

法政も自分がいたころはオンボロだったのに・・・

小田原にも関東学院大学法学部がありましたが、横浜キャンパスに統合がすることになっています。
私の母校の法政大学も多摩地域に経済学部と社会学部のキャンパスがありますが、これらも市ヶ谷に統合する方向で動いているそうです。

今後は少子高齢化が進んでいきます。
学生数が減っていく中で志願率を高めていくためには、立地条件がよい都心部に移転が進んでいくのは避けられないのかもしれません。

影響を受けるのは学生だけではない

大学の都心回帰によって影響を受けるのは学生だけではありません。
町の中心部に大学があった地域にとっては、大学が無くなってしまうことは経済的に大きな痛手です。

大学の最寄り駅では、学生向けに商売をやってられた方も多いです。
また、学生向けのアパートを建てられていた大家さんも、当てにしていた学生がいなくなってしまえば空室だらけになってしまいます。

実際問題として、多摩地域の収益物件(アパートなど)は大幅に値下がりしている状況です。
家賃の高い低い以前の問題です。借り手がいないのですから・・・。

大学の都心回帰は避けられない流れです。
今のうちに学生向けアパートを所有されている方は、そうなった場合の対応法を考えておいた方が良いかもしれません。

県西地域だと秦野の東海大エリア、平塚の神奈川大エリアあたりは雲行きが怪しいかもしれませんね…。

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すずき会計代表 税理士 行政書士 小田原・湘南地域を中心に地域密着で中小企業をサポート。 「走る税理士」としてトレイルランニングで百名山制覇に挑戦中! 相続や事業承継などに特化した「小田原相続サポートセンター」や起業家を支援する「小田原会社設立開業サポートセンター」などを運営している。

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